一見儚く見えるようで、力強い生命力を感じさせる作品を制作する村上仁美と沖綾乃の二人展は、日常や生活がテーマ。村上仁美は、陶を使って彫刻を制作する。彼女の制作する木や植物と一体化し、朽ち果てていくかのような女性像は、このまま永遠の命を持ち続けるのではないかと想像するような肉体をさらけ出している。沖綾乃は、丁寧に扱うイメージのある日本画の画材で女性を描くが、荒々しく見える着彩や鉛筆で描いた下図をそのまま活かしたりしながら、女性の中にある秘められた激しさを、人間の存在を描く作家である。この二人が日常や生活をテーマにどのような作品を創り上げるのか、ぜひ注目していただきたい。
GALLERY SCENA(渋谷区神宮前)での開催です。