平面作品が持っている、ある種の錯覚や歪みのような空間性は、現実とのズレとして私たちの感覚を再認識させ、また、新しい景色や感覚へのイマジネーションをも膨らませてくれるように感じています。
私の作品では、絵を構成する要素をややアンバランスな様子に組み合わせていくことでコラージュ遊びの時に発見するような、いびつで整合性の取れない絵画空間を作っています。
また、絵画技法に対しても同様にペインティング、シルクスクリーン、スプレーワーク、などを混合して使用しています。
こういったズレや組み合わせの妙を追っていくような制作を通して、私自身が世界を感じる認識や感覚を遊びのように楽しんでいるのだと思います。(松村咲希)
【制作に使う道具】
アクリル系スプレー、絵具メーカーから出ているものを愛用しています。最近、色面をスプレーで塗る事が多くなりました。筆をあまり使いたくないのだと思います。
アクリル絵具、主に下地とフィニッシュには、堅牢なホルベインを使っています。
自分で使いやすい塩梅に調合したメディウムと色をラップで包んで保存しています。
スプレーの際にマスキングテープが欠かせません。これは車両塗装用のもので、手で自由にちぎることが出来るのが気に入っています。【松村咲希(まつむら・さき)プロフィール】
1993年長野県生まれ、2017年京都造形芸術大学芸術研究科修士課程芸術専攻ペインティング領域修了。京都在住。関西を中心に展示活動を行う。近年はオフィスへの作品設置など、コミッションワークも行う。
アクリルペイント、シルクスクリーンなどの複雑なレイヤーと立体感を持つ絵画作品で、抽象概念を視覚化しようと試みている。地と図の関係を錯覚させる表現や、スプレーによってその凹凸を強調されたマチエールなど、観る人の視認と実在との間に認知のズレを生み出す。-主な受賞歴-
2014年 度京都造形芸術大学卒業・修了制作展 奨励賞
2017年 ターナーアクリルガッシュビエンナーレ2017 入選
2017年 トーキョーワンダーシード2017 入選
2019年 UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka 2019 スポンサーDPH賞、審査員Benny au賞-コミッションワーク-
2018年 ARTBOOK 「SakiMatsumura」 DMOARTSより発行
https://funky802.com/shop/products/detail.php?product_id=13282018年 JALX ART+WINE PROGRAM
ボージョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーラベル作家
2019年 FM802REQUESTAGE2019オフィシャルTシャツ デザインとして起用
2019年 三菱地所関西支店OAPタワーオフィス内 作品設置
2019年 銀座ヒトリートBISTRO J_O / J_O CAFE内での作品展示
2019年 Universal Music Art Project 17
ユニバーサルミュージックジャパン社内での作品設置プロジェクトへの参加
https://www.universal-music.co.jp/artproject/
2019年 千島土地株式会社 オフィス内 作品設置website https://sakimatsumura.jimdofree.com/
instagram @sakimatsumura_Exhibition Weekend展覧会Vol.2 田中美穂・釣光穂・松村咲希
2020/08/28artists