作家に迫る(第十ハ回)蒼野甘夏 |カタログ「秋華洞」2021年春号
令和二年の春、私どもは大阪の阪急百貨店で「美人画ルネサンス展」を開催した。大規模なこの企画では、現代の美人画が、どのように展開し、どのような画家がいるのか紹介すると共に、明治以来の美人画の歴史を同時に展示販売するという意欲的な取り組みを阪急の企画部と共に実行するもので、私達にとっても初めての試みであった。
作家に迫る(第十七回) 岡本東子を探す旅|カタログ「秋華洞」2020年秋号
岡本東子は変わりゆく日本画、美術業界、そして社会の中で女達を描き続けた。私達は彼女のそばで見守り、励まし、新しいなにかが生まれてくるのを待った。幽霊画などに彼女は新境地を見せた。光と影の中で立体的に描かれる21世紀型日本画とも言うべき女性像という技法を手がかかりに彼女は人間の真実を求めようとしてきたと思う。
池永康晟インタビューその1:10年以上かかった肌色の追求
現代美人画のトップランナーとして活躍する池永康晟(いけながやすなり)。こだわりの肌色が生み出されるまでの過程や、遅いデビューまでの道のり、そしてこれからのことについて聞きました。
問:なぜ、画家を目指したのですか?

3歳の自我の目覚めの時に、自分は画描きに生まれたのだと思った。
だから、画描きになりたいと思ったことはありません。