中原亜梨沙 "器"(アイコン)としての女たち|アートコレクターズ 2016年3月号
中原亜梨沙が描く、屹然としたおもむき、凛とした眼差しでこちらを見据える女性像を目にした人も多いだろう。
84年生まれの若手ながら、高い人気をほこる。どこかレトロなイラストレーションを思わせる、線描と、日本画の画材を生かした鮮やかな発色で描かれる生命力に満ちた女性たち。
中原亜梨沙インタビュー|美術の窓 2013年6月号
―――女性像を描かれるようになったのはいつ頃からですか。
中原 幼い頃からよく描いてはいましたが、絵のモチーフとして意識するようになったのは大学生の頃からです。当時はヌードも描いていました。ただ学生の頃は対象を描くという事だけで精一杯で、何を伝えたいのかが曖昧なまま制作していたように思います。
対談 池永康晟×森本純 日本画家が語る「美しきおんな絵」の今 | アートコレクター2011年5月号
構図を決めるモデルとの距離感
森本:池永さんの作品は、顔のクローズアップだったり、バストアップだったりするわけですが、構図がとても印象的で、はじめて見た時からいいなと思っていたんです。

池永:私も、下絵のときは、全身像を描くんですよ。その後、大きめの麻布に描きはじめ、麻布を幾度か張り替えながら、徐々にトリミングするんです。 森本:大変じゃないですか。絹本ではとてもできない。でも池永さんの描く女性は、東南アジアのテイストがあって、色気がありますよね。